お客様が「進んでやってくる」Webサイトは「おもてなし」で設計する


カイエダです。
Webサイトのデザインと聞いて、あなたは何を思い浮かべますか? 「見た目の美しさ」「最新のトレンド」「派手なアニメーション」でしょうか?
もしそうなら、私は今日、あなたに全く異なる視点をお伝えしたいと思います。
この記事の目次
デザインとは「礼儀」である。そして、その本質は「おもてなし」にある。
私の長年のWebデザイナーとしての経験から導き出した答えは、デザインとは「礼儀」であり、その極意こそが「おもてなし」であるということです。
「礼儀?」「おもてなし?」──おそらく、予想外の答えかもしれませんね。
ですが、これこそが、私がお客様のビジネスを本当に前に進めるために、最も大切にしている哲学なのです。
結婚式の「礼儀」から学ぶデザインの本質
なぜ「礼儀」なのか。
少し、私たちの日常生活に目を向けてみましょう。
例えば、あなたは大切な人の結婚式に招かれたとします。
その時、どんな服装で出向きますか。
女性なら花嫁さんの白い衣装は避け、夜のパーティーでなければ肌の露出を抑え、格式ある華やかなドレスを選ぶでしょう。
男性なら、礼服に身を包み、ネクタイを締めるはずです。
なぜ、私たちはそこまで気を配るのでしょう。
「人は見た目じゃない!」というなら、普段着のTシャツとジーパンでもいいはずです。
高価なドレスやスーツを身につけ、わざわざ美容院にまで行って髪を整えるのは、なぜなのでしょうか。
それは、招いてくださった方々に失礼のないよう、「礼」を尽くすという意思表示のためです。
「礼を尽くす」とは、「相手への敬意などの気持ちを、最大限に表現すること」。
招かれた私たちだけでなく、出迎える側もまた、人生で何度とない晴れやかな席で、最高の「礼」を尽くしてくれるものです。
Webデザインも、私はこれと全く同じだと考えています。
あなたのWebサイトは、お客様に「礼」を尽くしていますか?
事業者であるならば、Webサイトはあなたのビジネスの「顔」であり、お客様との最初の「出会いの場」です。
まだ実際にお付き合いが始まっていない、未来のお客様であるユーザーのためにも、私たちは「礼」を尽くすべきなのです。
訪れたホームページが、どこに何があるか分かりにくく、スムーズに動けない流れだったら、来てくれた人は迷ってしまい、結局行動に移せずに去ってしまうでしょう。
何年も前に作ったきりで、「集客はSNSでできているから、ホームページなんて古いデザインでもまあいいか」と放置されているWebサイトを、私は世の中でたくさん目にしてきました。
それは、お客様に対して「礼」を尽くしていないことに他なりません。
とても失礼なことだと私は思うのです。
そんな失礼なWebサイトなら、いっそ無くしてしまった方がマシだとさえ感じます。
私が言いたいのは、決して「お金をかけろ」ということではありません。
お客様のことを考えなくて、本当にいいのですか?と、問いかけたいのです。
そして、すでにあなたを長年故意にしてくれる既存のお客様に対しても、配慮が必要です。
彼らが「この素晴らしいサービスを、もっと多くの人に知ってほしい!」と心から思っても、あなたのWebサイトが古くて使いにくかったら、どうでしょう。
「ちょっと紹介しづらいな…」と感じさせてしまうかもしれません。
あなたは、すでにファンを抱えているのです。
その背中を魅せて、彼らが誇れる存在でなくて、本当にいいのでしょうか。
そんな想いから、デザインは最低限守るべき「礼儀」である、というのが私の揺るぎない持論です。
「礼儀」が進化して「おもてなし」になる
では、ここで言う「礼儀」とは具体的に何を指すのか。
経営者・事業家であるならば、それは自ら進んで、お客様に「してさしあげること」だと私は考えました。
そして、この「してさしあげる心」こそが、「おもてなし」という言葉に集約されるのではないか、と。
「おもてなし」とは、誰にでも同じように接することではありません。
「どうしたら、目の前のその方に心から喜んでいただけるか、最高の満足感を感じていただけるか」を常に考え、行動に移す、最上級の心づかいなのです。
お客様の潜在的な欲や悩みを先回りして解消する。
お客様の「こうだったらいいな」というわがままを、形にして満たす。
例えば、スマートフォンで閲覧する人が圧倒的に多い時代に、モバイルフレンドリーに対応していないWebサイトは、お客様にとって不親切極まりないものです。
「自分がどうしたいか」よりも、「お客様がどうしたいか」を最優先する姿勢。
これこそが、デザインにおける「おもてなし」です。
デザインは、ただ美しい絵を描くことではありません。 それは、「礼儀」であり、そして「おもてなし」なのです。
「ただあればいい」ではない。「おもてなし」が未来の顧客を引き寄せる
あなたは、Webサイトやブログ、LPがあれば、それだけでお客様が自動的に集まると考えていませんか。
残念ながら、ただ存在しているだけのWebツールでは、お客様はあなたの元へはやってきません。
「ただブログがあればいい」「ただホームページがあればいい」「ただLPがあればいい」という時代は、もうすでに終わりました。
本当に大切なのは、いかに未来のお客様が、あなたのWebサイトを見つけ、進んで、そして喜びながらあなたの元へやってきてくれるか。
この顧客の行動を設計する上で、最も重要なのが、まさに「おもてなし」の考え方なのです。
お客様があなたのWebサイトに訪れた瞬間から、迷うことなく、ストレスなく、まるで最高のホテルのVIPゲストのように心地よく、提供される情報やサービスを享受できる。
そして、「これは私にとって必要だ」と直感し、自然な流れで次の行動へと進む。
この「お客様が進んで行動したくなる仕組み」こそが、「おもてなし」の視点があって初めて設計できるのです。
「おもてなし」が、ビジネスを動かす実例
Aさんの年商1,000万円達成物語
「おもてなし」のデザインが、実際にビジネスの成果にどう結びつくのか。
具体的な事例でお話ししましょう。
数年前、私の元にAさんという女性クライアントがいらっしゃいました。
彼女は60代で、非常に革新的な発想と素晴らしい技術をお持ちの方でした。
ですが、その才能を世に出せずに足踏みしている状態だったのです。
私の個別相談に来るまでに、Aさんは他にも様々な起業家の相談を受け、グループにも参加していましたが、どうも「信用できない」と感じていたそうです。
私は目立つ存在ではありませんでしたが、Aさんには私の言葉に「説得力がある」と感じてもらえたとのこと。
その理由は、私が決して「必ず売れます」といった無責任な約束をしなかったからです。
私は常に「なんでもやってみないと分からない」と正直に伝えました。
それでも、Aさんの商品には確かな可能性を感じていたので、その「素晴らしい商品」を形にするための具体的な戦略を、個別相談でお話ししました。
「前に進めない」というAさんの悩みに寄り添い、私が提案し、そして一人で実行した「おもてなし」の具体策は、多岐にわたりました。
- 広告を使うこと: 素晴らしい商品でも知られなければ意味がない。適切なターゲットに届けるための広告戦略を提案しました。
- LP(ランディングページ)もホームページも、私が原稿を書いてデザインも作ること: Aさんの革新的な発想と技術を、ユーザーに響く言葉で表現し、迷いなく行動できるような「流れる動線」をデザインしました。これは、複数の業者に依頼する手間や、コミュニケーションのストレスをなくし、一貫したメッセージでお客様の心を掴む「おもてなし」です。
- ロゴも作成すること: ビジネスの「顔」となるロゴを、Aさんの哲学を表現する形でデザインしました。
- 動画講座は簡単ですが私が編集すること: お客様の負担を減らし、コンテンツを素早く世に出すためのサポートです。
- 私が制作している間に、Aさんには講座内容を深めて作ってほしい: これは、Webサイト構築と並行して、Aさんの本業であるコンテンツ作りにより集中してもらうための「心遣い」でした。
Aさんは、他様と比較して私の価格が妥当であると感じてくださったのかもしれません。
しかし、何よりも大きかったのは、「嘘をつかない」私の姿勢と、全てを任せられる「安心感」だったと信じています。
契約後は週に1回はZoomで打ち合わせを行い、コミュニケーションを密に取りました。
これは、Aさんの不安を解消し、一緒に目標に向かう「伴走者」としてのおもてなしです。
その結果、売上ゼロだったAさんのビジネスは、なんと年商1,000万円を達成するまでに成長したのです。
これは、単に私がデザインや技術を提供しただけでなく、Aさんの「前に進めない」という課題に対し、私が「おもてなし」の心で寄り添い、具体的な行動と仕組みを提供し続けた結果だと確信しています。
まとめとして
「おもてなし」こそが、あなたのビジネスを動かす力
私のこの考え方は、「おもてなし」や「ホスピタリティ・マネジメント」に関する書籍を読み漁る中で培われたものかもしれません。
ですが、それは単なる知識ではなく、20年以上のWebデザイナーとしての経験と、様々なお客様との出会いの中で磨き上げてきた、私の「生き様」そのものです。
もし、あなたが「Webサイトがビジネスに繋がらない」「お客様に響くデザインが分からない」と悩んでいるなら。
それは、もしかしたら「おもてなし」の視点が少しだけ足りていないだけかもしれません。
あなたのビジネスに、真の「おもてなし」を。
そして、お客様の心に深く響く「礼儀あるデザイン」を届けていきましょう。
ご自身のWebサイトでSNSで、LPで。
お客様に最高の「おもてなし」を届けたいと少しでもお考えであれば、ぜひ一度、私にご相談ください。