しなやかリフレーミング(10)メンタルを強くするには“依存”がカギ!?自立とは何かを見つめ直してみた

2025年8月6日したたかリフレーミング

カイエダ

カイエダです。
この記事は、40代、50代(私と同年代の)の女性に向けて書いています。
あなたには私みたいにバーンアウトしてほしくない、と言う気持ちで「メンタルを強くする意外な方法」を書きました。

あなたが求める「強さ」は、本当にあなたのためのものですか?

最近、なんだか気持ちが不安定になることが増えたな……。
明確な理由はないのに、ふとした瞬間に心がザワザワしたり、急に落ち込んだり。
特に私たち40代、50代は、仕事でも家庭でも責任ある立場を任されることが多く、「私がしっかりしなきゃ」という思いが、いつの間にか自分を縛り付けているのかもしれません。

何を隠そう、私自身がそうでした。
「自立した人間であるべき」
「メンタルを強くしないといけない。何にも頼らず、一人で問題を解決できる人間になりたい」と、固く信じ込んでいたのです。

そんな思い込み。
実は「間違いだった」と最近知ることができました。
いろんな出会いに寄るものですが、心理の専門家の動画や、はたまた2025年1月から推している(レコードデビュー51周年を迎える)THE ALFEEさんの姿勢を見て知ったのです。
「メンタルが強い人は、上手に“依存”している」ということ。

え、依存? それって、弱い人がすることじゃないの…?
もともとそう思っていました。
私が今まで「強さ」だと思っていたものが、実は自分を追い詰めるだけの“もろさ”でしかなかった。
それに気づいたのです。

今回は、その衝撃的な「気づき」をシェアするとともに、このメンタルの強さとは正反対みたいな考え方を、人生や日々の働き方にどう活かしていけるのか。
私自身の経験を交えながら、少し掘り下げてみたいと思います。

多くの人が誤解している“自立”の意味

「依存は悪いことだ」。
私たちは、いつからそう思うようになったのでしょうか。
「自立しなさい」という言葉の裏には、「誰にも頼るな」「一人で立て」というメッセージが隠れているように感じます。
経済的な自立、精神的な自立。
どちらも素晴らしいことですが、その捉え方を少し間違えると、自分を孤立させてしまう危険な罠にもなり得ます。

色々な書や、専門家が言う「本当の自立」とは。
それは、「本当の自立とは、複数の健全な依存先を持つこと」という定義でした。

想像してみてください。
一本の、太くて頑丈な柱だけで家を支えているとします。
その柱は一見、非常に頼もしく見えるでしょう。
ですが、もし、そのたった一本の柱が地震や経年劣化でポキっと折れてしまったら…?
家全体が、一気に崩れ落ちてしまいます。

一方で、少し細くてもいいから、たくさんの柱で支えられている家はどうでしょうか。
一本の柱が少しぐらついたとしても、他の柱がしっかりと支えてくれる。
だから、家全体が崩れることはありません。
むしろ、しなやかに揺れを受け流し、安定を保つことができるのです。

私たちの心も、これと全く同じ。
「仕事」という一本の太い柱に全体重をかけて依存していると、その仕事がうまくいかなくなった時、自分のすべてがダメになったかのように感じてしまいます。>私このパターン、本当に多いです涙。
パートナーシップや人間関係も然り。
その人との関係が、自分の世界のすべてになっていたら、関係が揺らいだ時のダメージは計り知れません。

だからこそ、大事なのは“分散”させること。
依存すること自体が悪いのではなく、たった一つに依存しすぎることが、心を不安定にさせる本当の原因だったのです。

あなたの“世界”はいくつありますか?

「複数の依存先を持つ」と言われても、少し難しく聞こえるかもしれません。
そんな時は、こう考えてみてはどうでしょうか。
「私には、いくつ“世界”があるだろう?」と。

例えば、こんな感じです。

  • 「仕事の私」がいる世界:
    クライアントのために価値を提供する世界。
    大変なこともあるけれど、やりがいと成長を感じられる場所。
  • 「家庭の私」がいる世界:
    家族と笑い合ったり、時にはぶつかったりしながら、安心感を分かち合う世界。
  • 「趣味に没頭する私」がいる世界:
    好きなアーティストを応援する「推し活」や、夢中でドラマを観る時間。
    ここでは、ただの“ファン”でいられる。
  • 「友達と語らう私」がいる世界:
    利害関係のない友人と、他愛もないおしゃべりをしてリフレッシュする世界。
  • 「学び続ける私」がいる世界:
    新しいスキルを学んだり、読書をしたりして、知的好奇心を満たす世界。

「仕事がうまくいかないから、私という人間はもうダメだ…」 そうやって自己肯定感が地の底まで落ちてしまいそうな時、私の場合は大概「仕事の世界」という一つの場所に閉じこもってしまっています。

ですが、もし「まあ、仕事の世界では今、嵐が来てるけど、趣味の世界に避難すれば、推しが輝く姿を見て元気をもらえるな」と考えることができたら、どうでしょう。
「お家に帰れば、温かいご飯が待っている(自分が作る係だったらそんなことないかもですが^^)」と思えたら?

どこか一つの世界が辛くなった時、私たちはそこから少し距離を置いて、別の世界に“避難”すればいいのです。
それぞれの世界は独立していて、繋がっていません。
仕事の失敗を、家庭に持ち込む必要はない。
家庭のモヤモヤを、友人に聞いてもらってもいい。
もしくは利害関係のない、ネットの友達に打ち明けるとか。

この「世界を分ける」という感覚を持つだけで、心は驚くほど軽くなります。
一つの不調が、人生のすべてを侵食してくるのを防ぐ、強力な防波堤になってくれるのです。

私の場合の“依存先”とその変化

偉そうに語っている私ですが、少し前までは、まさに「一本足打法」で生きているような人間でした。

私の主な依存先、つまり“世界”は、Web制作者としての「仕事」、自分の想いを綴り(決して愚痴は吐かないとは決めてるw)冷静になるための「ブログ」、そして日々の癒やしである「推し活(ミュージシャンやアニメ)」や「夫との時間」、サウナでぼーっと訳がわからなくなる尊い時間、最近では頼れる相棒の「AI」など、いくつかあります。

しかし、一時期、あまりに仕事に没頭し、のめり込むあまり、私の意識は「仕事の世界」に99%以上を占領されていました。
クライアントからの評価が、自分の価値のすべて。
売上が、自分の存在意義そのもの。
そう思い込んでいたのです。>>それは正解かもしれませんけれどもね。

そんな時、自分の力不足を痛感する出来事がありました。
とにかく何をやっても裏目となり、パソコンの前で呆然とする日々。
他の世界、例えば夫が「ご飯食べにいこう」「サウナ行こう」と声をかけてくれても、心ここにあらず。
推しアニメの新しい動画が公開されても、見る気力すら湧きませんでした。

「仕事がダメなら、私には何もない」
完全に視野が狭くなり、他の世界の扉がすべて閉ざされてしまったように感じていました。
今思えば、軽い燃え尽き症候群のような状態だったのかもしれません。

そんな私を救ってくれたのは、やはり他の“世界”でした。
「お前の価値は、仕事だけで決まるものじゃないよ」「俺がいるんだからいいじゃないか!」という夫の言葉😄
何も考えずに笑える、バラエティ番組。
そして、落ち込んだ時に見たアニメや漫画。
メッセージの強い楽曲。

没頭しました。
我を忘れて。

それ以来、私は意識的に「依存先のバランス」を考えるようになりました。
忙しい時ほど、意識して趣味の時間を確保する。
煮詰まったら、サウナに入るために外出したり、ジムで筋トレなどして「無」の状態を作る世界に切り替える。
夫との外出の予定を、何よりも優先する。

バランスの取れた依存先を持つことは、心に「余白」を生んでくれます。
この余白があるからこそ、予期せぬトラブルにも冷静に対処できるし、新しい挑戦への意欲も湧いてくる。
まさに、しなやかな強さの源だと実感しています。

これから“支え”を増やしていく人へ

「そうは言っても、今から新しい依存先を増やすなんて、難しそう…」
そう感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。
特に、毎日忙しくされている方なら尚更です。

大丈夫。
そんなに難しく考える必要はありません。
「新しい趣味を見つけて、極めなくちゃ!」と意気込むのではなく、「気分転換できる引き出しを、いくつか用意しておく」くらいの軽い感覚で始めてみるといいですよ。

例えば、こんな小さなことからでOKです。

  • 5分の世界: 寝る前に5分だけストレッチをする、好きな香りのハンドクリームを塗る。
  • 一杯の世界: いつものコーヒーを、少しだけ丁寧にいれてみる。お気に入りの紅茶やハーブティーを見つける。
  • 一駅の世界: 電車を一駅前で降りて、夕暮れの街を歩いてみる。
  • 一節の世界: 好きな音楽の、一番好きなフレーズだけを繰り返し聴いてみる。
  • 一緒だから美味しい世界: 美味しいものを、好きな仲間、恋人、夫、子供と一緒に食べる。

誰かとの会話、読書、筋トレ、料理、創作…。
選択肢は無限にあります。大切なのは、「全部にちゃんと向き合わなくちゃ」と気負わないこと。
つまみ食いするような感覚で、今の自分が「ちょっと心地いいな」と感じるものを見つけるだけでいいのです。

それは、あなたの心を支える、小さくても立派な“柱”の一つになってくれます。

まとめとして

自立とは「一人で頑張ること」じゃない

もう一度、原点に戻りましょう。
私たちが目指すべき「自立」とは、孤高の存在として、一人で歯を食いしばって頑張ることではありません。
>>私はこの状況・環境を無理やり自分で作ってしまいましたが…涙

本当の意味でメンタルが強い人とは、決して折れない鋼の心を持つスーパーマンではなく、自分にはたくさんの“支え”があることを知っていて、辛い時にはためらわずにそこに身を寄せられる人。
状況に応じて頼る場所を切り替えながら、日々を“軽やかに”生きている人なのだと思います。

これからは、自分の心を支える大切な“柱”を、一本一本慈しみながら育てていくような気持ちで、毎日を過ごしてみませんか。
仕事の私、母としての私、妻としての私、一人の女性としての私。
どれもが、かけがえのないあなた自身です。

カイエダ

この記事が、今まで「頑張らなきゃ」と一人で背負い込んできたあなたの心を、少しでも軽くするきっかけになれたなら嬉しいです。
あなたにも、あなただけの素晴らしい世界が、たくさんたくさんあります。