【ピースフル・マーケティング・ナラティブ】あなたの「なぜ」が人の心を動かす、静かなストーリーテリング<前編>
【景品表示法に基づく表記】本サイトのコンテンツには、商品プロモーションが含まれている場合があります。


カイエダです。
今回のテーマは「静かなる真実のストーリーテリング」。
長くなりそうですので前編・後編で分けてお話しいたします。
売上重視の喧騒から離れ、共感を生むストーリーテリングで顧客と深く繋がるチャレンジを始めましょう。
あなたの内側にある価値を発見し、日々の気づきを物語の種に変える実践ワークもご紹介します。
ちなみに、ストーリーテリングは、単に情報を伝えるだけでなく、感情を揺さぶるような物語や具体的なエピソードを組み合わせることで、相手に印象を与え、共感を得たり行動を促したりする効果があります。
この記事の目次 [表示]
静かに響くストーリーの力
現代社会は、情報過多で騒がしいです。
マーケティングの世界も例外ではありません。
私たちは日々、派手な広告や煽り文句、目を引くキャンペーンに囲まれて暮らしています。
しかし、本当に心に残るもの、行動を促されるものは、そうした「騒がしさ」の先にひっそりと佇んでいることが多いのではないでしょうか。
なぜ私たちは、真実の物語に心を動かされるのでしょう?
それは、物語が私たちの感情に直接語りかけ、理屈を超えた共感と信頼を生み出すからです。
データや機能の説明だけでは伝わらない、その根底にある「なぜ」に触れることで、私たちは深いレベルでつながりを感じるのです。
本記事でご紹介する「ピースフル・マーケティング」は、この「騒がしさ」とは対極に位置する、静かで誠実なアプローチです。
そして、その核心にあるのが「ナラティブ(物語)」の力。
無理に押し付けるのではなく、あなたの「なぜ」を静かに語ることで、人々の心に深く響かせ、自然な共感と行動を促す手法です。
この前編では、以下のことを深掘りしていきます。
- あなた自身の「なぜ」を見つける具体的な方法。
- そして、その「なぜ」を表現するための実践的なワーク。
あなたの内側に秘められた、静かで力強い物語を紡ぎ出してみてください。
あなたの「なぜ」を見つける旅
ビジネスにおいて「何を売るか」や「どう売るか」は当然重要です。
しかし、それ以上に大切にすべきなのが、「なぜそれをするのか」という問いです。
「何を」より「なぜ」を大切にする理由
ベストセラー作家であるサイモン・シネックは、彼の著書『WHYから始めよ!』の中で「ゴールデンサークル」理論を提唱しました。
これは、すべての組織や個人が「何を(What)」「どうやって(How)」「なぜ(Why)」の3つのレベルで活動していると説明するものです。
多くの人は「何を」から始めますが、人々の心を動かし、長期的な成功を収める企業やリーダーは、常に「なぜ」からスタートしていると彼は説きます。
あなたの「なぜ」が明確になると、お客様との関係性は劇的に変わります。単なる売り手と買い手ではなく、共通の価値観や信念を共有する仲間へと深まるのです。
「なぜ」が見失われたビジネスは、価格競争に巻き込まれたり、一時的なトレンドに流されたりしがちです。
お客様は商品やサービスそのものだけでなく、その背景にあるあなたの「なぜ」に共感し、支持するようになるのです。

自分の「なぜ」を発見するための3つの問い
では、あなた自身の「なぜ」はどこにあるのでしょう。
それは、あなたの内側にすでに存在しています。
それを発見するための具体的な3つの問いを投げかけてみましょう。
- あなたが最も充実感を覚える瞬間はどんな時ですか?
仕事でもプライベートでも構いません。
時間を忘れて没頭したり、心から喜びを感じたりする瞬間を思い出してください。
その瞬間の何が、あなたにそう感じさせたのでしょうか? - 子供の頃から一貫して大切にしてきた価値観は何ですか?
子供の頃の記憶をたどってみてください。
どんな時に「これは正しい」「これは間違っている」と感じましたか?
周りの評価に関わらず、あなたが譲れなかったものは何だったでしょう? - もしお金の心配がなければ、何を人に与え続けたいですか?
経済的な制約が一切なかったとしたら、あなたはどんな形で社会や人々に貢献したいですか?
どんな問題解決に情熱を燃やしますか?
これらの問いに対する答えの中に、あなたの「なぜ」のヒントが隠されています。
「なぜ」を言語化する実践ワーク
問いかけの後は、実際に手を動かして言語化してみましょう。
- 5分間の自由記述ワークの進め方
上記の3つの問いに対する答えを思いつくままに、5分間、途中で手を止めずに書き出してみてください。
完璧な文章でなくても構いません。
キーワードや箇条書きでも大丈夫です。 - キーワードの抽出と整理法
書き出した内容の中から、繰り返し出てくる言葉や、特に心が惹かれるキーワードをいくつか抽出します。
それらのキーワードをグループ分けしたり、関連付けたりして整理してみましょう。 - 「なぜ」を一文で表現するためのテンプレート
抽出したキーワードをもとに、あなたの「なぜ」を以下のようなテンプレートを使って一文で表現してみましょう。
「私は、___________するために、___________を提供します。」
(例:「私は、人々が自信を持って自分らしく輝くために、心と体の健康をサポートするサービスを提供します。」)
この一文が、あなたの活動の羅針盤となり、ストーリーの核心となります。
日常から紡ぎ出す真実の物語
あなたの「なぜ」が見つかったら、次はその「なぜ」を具現化する物語を紡ぎ出す段階です。
真の物語は、日常の小さな出来事の中に隠されています。
小さな出来事に宿る大きな意味
なぜ日常のエピソードが強力なストーリー素材になるのでしょうか?
それは、真実味と具体性があるからです。
大仰な成功談よりも、日々のささやかな喜びや挑戦、失敗の中にこそ、人々の心を動かす普遍的な感情が宿っています。
例えば、お客様との何気ない会話の中に、彼らが抱える本当の悩みや喜び、そしてあなたのサービスがもたらした小さな変化が見えてくることがあります。
また、あなたが経験した失敗や挫折も、それをどう乗り越え、何を学んだかという視点で見つめ直せば、共感を呼び、価値あるストーリーへと変わります。
ストーリーの宝探し:4つの視点
あなたの周りに溢れる物語の「種」を見つけるために、以下の4つの視点から日常を観察してみてください。
- 変化の瞬間:あなたの価値観や行動が変わった出来事
人生のターニングポイントだけでなく、ある日突然、見方が変わった小さな出来事も含まれます。 - 困難の克服:乗り越えた壁とそこから得た学び
仕事での失敗、人間関係の悩み、個人的な挑戦など、あなたがどのように困難に立ち向かい、何を学んだのか。 - 感動の共有:お客様と分かち合った喜びの瞬間
お客様があなたのサービスを通じて得た感動や、感謝の言葉、予想外の反応など。 - 気づきの連鎖:小さな発見が大きな変化につながった体験
普段見過ごしがちな小さな発見やひらめきが、あなたのビジネスや考え方にどのような影響を与えたか。
これらの視点から、あなた自身の経験やお客様とのやり取りを振り返ってみましょう。
ストーリーバンクの作り方
見つけ出した物語の「種」を、いざという時に活用できるように整理しておくことが重要です。
- 日々の気づきを記録するシンプルな方法
スマートフォンのメモアプリ、手帳、あるいは専用のノートなど、あなたが最も手軽に使える方法で、日々の気づきやエピソードを記録しましょう。
写真や音声メモも有効です。 - エピソードを整理・分類するための実用的なフレームワーク
記録したエピソードを、「変化の瞬間」「困難の克服」といったカテゴリで分類したり、「お客様の声」「個人的な経験」「商品開発秘話」などのタグを付けたりするのも良いでしょう。 - いつでも引き出せる「ストーリーの引き出し」の作り方
クラウドサービスや専用のデータベースを活用するのもおすすめです。
大切なのは、必要な時にすぐに探し出せる状態にしておくことです。
この「ストーリーの引き出し」が、あなたのコンテンツ作成の強力な武器になります。
まとめとして
後編へ続く:静かに、しかし確かに届く物語の力
前編では、あなたの「なぜ」を見つけ、日常から物語の「種」を紡ぎ出す方法について解説しました。
次回の後編では、それらの物語をどのように表現し、ブランド全体へと昇華させていくか、さらに具体的な実践方法について深掘りしていきます。

後編で得られること(予定):
- あなたの物語を共感を呼ぶ形で表現する技術。
- 個々の物語をブランド全体のストーリーへと昇華させる方法。
- 明日から始められる実践的な3つのアクション。
どうぞお楽しみに!
ちなみに、私のストーリーバンクは、もちろんこのブログです^^
▼後編はこちら
