内田裕也さん追悼。夫婦の形は人それぞれ。ビジネスみたいに割り切れないからおもしろくて愛おしい。
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内田裕也さんといえば、樹木希林さん。
「これ」と言った型に当てはまらないご夫婦。
内田裕也さんといえば、2018年9月15日に先立った、妻で女優の樹木希林さん(享年75歳)。
別居を貫き、世間でよいと思われている「仲良しな夫婦」ではなかったけれど、日本が勢いのあった、同じ時代を生きた寵児と言いましょうか、他人には計り知れない、深い信頼関係があったのではないか、そう感じさせるご夫婦です。
同士、もしくは戦友のようなお二人のお姿を見ると「夫婦はビジネスじゃないんだから、型にはまらなくたっていいんだ」というお手本にすら感じます(写真はAmazonアソシエイトから)。
「お前に夫婦の何がわかる」母から言われた意外な言葉
内田裕也・樹木希林夫妻をみると、自分の両親を思い出します。

私の両親は、私が子供のころから、よく夫婦喧嘩をするふたりでした。
こちらの記事でも書きましたが、私も相当せっかんを受けた子供でしたし、夫婦喧嘩は正直、暴力沙汰でした。
未だに小学校3年生くらいのときの、大喧嘩シーンが頭に残っています。
母の鮮血のね。
私は気がついたら、泣きながらじゅうたんについた母の大量の血をタオルでふいていました。
母は救急車で運ばれていきました。
こういう話を書くと
- そんな幼少期を送っていたカイエダさんは気の毒だ
- 子供に夫婦喧嘩シーンを見せるだなんて、なんて親だ
と、言葉にしなくても思う方もいるでしょうし、実際そういう印象を抱くかもしれません。

大丈夫ですよ。
不思議と、恨みにすら思っていません。
何十年経っていると思うんですか……。
大学生のころ帰省時に、また激しい夫婦喧嘩が起こりました。
見ていられず、母に
「そんなに喧嘩ばかりで愚痴るなら、いい加減別れればいい。
私も自活していく。
私も大人だ」と言ったら、母から逆に怒られたんです。
「お前に夫婦の何がわかる!」と。
私は言い返すことができませんでした。
夫婦喧嘩は犬も食わない
結婚して、世帯を持った今なら、母の言葉の意味がわかります。
子供ですら、夫婦にとっては外野です。
夫婦の問題は、夫婦でしかわかりません。
ことわざにもあるくらいです。
夫婦喧嘩は犬も食わない
【夫婦喧嘩は犬も食わないの解説】
何でも食う犬でさえ見向きもしないという意から、夫婦間の細かい内情などは知りがたいものだし、すぐに元に戻るようなことなのだから、ほうっておけばよいということのたとえ。
「夫婦喧嘩は犬も食わぬ」「夫婦喧嘩は犬も構わぬ」ともいう。
故事ことわざ辞典より
赤の他人が、縁があって知り合い、愛し合い、家族になる「夫婦」という形態。
血の繋がった親子兄弟姉妹よりも、長い時間をともに過ごすことになります。
そりゃ憎み合うときもあるかもしれません。
ですが外野は何を言っても意味がありません。
ふたりの問題は、ふたりで解決するものです。
だから奥さんの愚痴や旦那さんの愚痴は、言うだけ、ほんとうは時間の無駄です(笑)
誰も介入できません。
もし愚痴をおもしろおかしく言っているお友達や知り合いがいたら
「も〜!まったく、照れ屋さんなんだから(本当は好きなくせして)!」
と微笑ましく見守りましょう。

私はおかげさまで、幸せな夫婦生活を送っています。
ありがたいことです。
もちろん喧嘩もしますよ。
だいたいその日のうちには、もうゲラゲラ笑っています。
じぶんの人生は、最終的にじぶんで創るものです。
実はそれも母の教えだったりするんですけどね(笑)

まとめとして
天国でも、付かず離れず、それでも仲良くしていそうな、内田裕也・樹木希林ご夫婦。
世の中で言う、いわゆる「円満な夫婦」ではなかったかもしれません。
ですが、固定概念では計り知れない、おふたりだけの世界観がある、素敵なご夫婦でした。
対人間の劇的なドラマが、それぞれの夫婦にはあると思います。
だからこそ、人っておもしろいし、愛おしく感じます。
内田裕也さん、樹木希林さん。
どうぞそちらで、仲睦まじく。
改めまして、おふたりのご冥福をお祈り申し上げます。